乃木坂46「サヨナラの意味」MV(PV)〜解説と考察まとめ〜

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最終更新日:2017年8月11日

乃木坂46「サヨナラの意味」MV(PV)の考察と解説、橋本奈々未の卒業ソング

人気アイドルグループ乃木坂46の新曲「サヨナラの意味」が2016年11月9日に発売しました。

乃木坂46として16枚目のシングルは2011年から1期生として活躍してきた橋本奈々未の卒業シングルとなりました。

まず、乃木坂46「サヨナラの意味」のMV(PV)のあらすじを一言でまとめます。

橋本奈々未と西野七瀬主演のファンタジー物語

「サヨナラの意味」のMV(PV)は、感情の起伏で身体に棘が出てくる「棘人(しじん)」と呼ばれる人種と普通の人間とのやりとりを描いたファンタジーものです。

棘人側の代表が卒業する橋本奈々未で、通常の人間側の代表が西野七瀬となっています。

サヨナラの意味のMVの大筋のストーリーは感情が高ぶると体にトゲが出てくる「棘人(しじん)」と、普通の人たちが住んでいる村で、毎年開催される「棘人」と「人」とのお祭りの物語です。

橋本奈々未は「サヨナラの意味」が初センターかつ最後の選抜となり、誕生日の2017年2月20日を目安に乃木坂46を卒業、さらには芸能界からも引退しました。

目次・サヨナラの意味

PVのストーリー
選抜メンバー
うんちく情報
PVのロケ地
曲の概要
発売後の売り上げ

あらすじ、トゲのある「棘人」と「人」の触れ合い

棘刀式(しとうしき)。

それは身体に鋭いトゲを持つ「棘人」のトゲを切り落とす伝統儀式。

「人」と「棘人」の代表者が一ヶ月の稽古をした後に棘刀式を行う。

今回の棘刀式では人側の代表は西野七瀬が選ばれた。

西野七瀬は棘人について書かれている本「棘人とネコ」を読むのが好きだった。

棘刀式では人の西野七瀬、棘人の橋本奈々未とその父親が相対する。

橋本奈々未の父は棘刀式について、「かつてこの村で争っていた私たち棘人と人が共に生きていくことを誓ったその契りを忘れぬための儀式」と説明する。

橋本奈々未の父親は西野七瀬と橋本奈々未に握手を促す。

ただ、「人」の西野七瀬が恐る恐る手を出す姿勢を見て、「棘人」の橋本奈々未は不愉快になり握手をせずに立ち去ってしまう。




棘刀式の儀式の練習、人と棘人の間にある壁

村の人たちは棘人を見て「ああ、あの人たち…」と距離を置く。

棘刀式の儀式の練習で西野七瀬は棘人の橋本奈々未の棘を切り落とそうとするも躊躇する。

棘刀式の練習をカメラで撮ろうとする「人」に対し、橋本奈々未の妹で「棘人」の齋藤飛鳥はカメラを止めようとする。

そんな人と棘人のいざこざを収めようとした西野七瀬は棘人のトゲで傷ついてしまう。

それでも西野七瀬は棘人との交流を諦めない。

ある日、西野七瀬が「棘人とネコ」の本を読んでいると、目の前に絆創膏が落ちてくる。

橋本奈々未が棘人のトゲで傷ついた「人」の西野七瀬のため、絆創膏をそっと投げてくれたのだ。

西野七瀬が「ありがとう」と感謝を伝えると、橋本奈々未は自分が持っている本を見せる。

それは「棘人とネコ」。

お互いに同種類の本が好きだったことを知って笑顔になった西野七瀬は本を交換しようと伝え、橋本奈々未も同意する。

それは人と棘人の交流の一つの形となった。

棘刀式の当日、奇跡が起きる

「人」と本を交換した橋本奈々未だが、儀式を執り行う人物からその本を没収される。

一方、西野七瀬は橋本奈々未から受け取った本に「帝都ユキ」の切符のようなものを見つける。

人に迫害される棘人の橋本奈々未は村から離れてどこかに去っていきたいのだろうか。

人と棘人が暮らす村では「棘人危険」などの張り紙が貼ってある。

棘人代表の橋本奈々未は棘刀式を前にいろんなつらさを感じて村から逃げ出し、草原で一人、涙をこらえる。

その橋本奈々未の姿を見て西野七瀬は棘人に対して人の代表の自分に何ができるかを考える。

そして、棘刀式の当日。

西野七瀬は儀式での橋本奈々未のトゲを刀で切り落とす行為を止める。

「棘人とネコ」の本では、棘人のトゲをそのままにして手を握る人の行為が書かれてあった。

西野七瀬は棘人のトゲを切り落として両者の関係を保つのではなく、ありのままの棘人を受け入れようと決意したのだ。

恒例の儀式を取りやめた西野七瀬はトゲが生えたままの橋本奈々未の手を握る。

二人が手を取り合って踊ると、多くの人と棘人たちも笑顔で手を取り合う。

西野七瀬と橋本奈々未の2人によって棘人と人のわだかまりは解消したのだ。

儀式が終わった後、西野七瀬は改めて橋本奈々未に会いに行く。

しかし、橋本奈々未はその場所からいなくなっていた。

橋本奈々未はトゲがあるままの自分を受け入れてくれた人に感謝し、違う世界に去っていったのだった。




選抜メンバー、ななみんの最後の輝き

センター:橋本奈々未

1列目:高山一実、西野七瀬、橋本奈々未、白石麻衣、生田絵梨花

2列目:若月佑美、松村沙友理、堀未央奈、齋藤飛鳥、衛藤美彩、秋元真夏

3列目:中元日芽香、井上小百合、新内眞衣、桜井玲香、生駒里奈、星野みなみ、北野日奈子、伊藤万理華

MV(PV)のうんちくポイント

・棘人側は橋本、白石、松村、衛藤、井上、齋藤飛鳥、若月

・人間側は西野、高山、生田、桜井、秋元、伊藤万理華、生駒、中元、新内、堀、星野、北野

・橋本奈々未が2015年8月28日に発売した1st写真集のタイトルは「やさしい棘(とげ)」

・冒頭に棘人の読み方を「とげじん」ではなく「しじん」と説明するシーンがある

・儀式の仲介役を務める人物を演じる嶋田久作は2016年の夏の欅坂46のドラマ「徳山大五郎を誰が殺したか?」での徳山大五郎役だった

・MVで出てくる「帝都ユキ」の切符の日付はシングルの発売日の11月9日

・「帝都ユキ」の切符には第二章の文字があり、橋本奈々未の乃木坂46後の人生を示唆している

・棘人について書かれている本「棘人とネコ」には「それでも、御三家は永遠だから」という一文が入っている

・徳山大五郎を演じた嶋田久作の出世作が1988年の映画「帝都物語」と1989年の「帝都大戦」

・2016年9月下旬に行ったMV(PV)のロケ地は山梨県・静岡県で河口湖周辺




ロケ地、撮影場所は山梨県の河口湖


「サヨナラの意味」ではPVのロケ地がどこかにも話題が集まりました。

PVで橋本奈々未が佇んでいる場所が河口湖にある「鵜の島(うのしま)」です。

富士マリーナから河口湖に進むと撮影場所にたどり着けますが、水位によっては橋本奈々未が立っていた「ななみん島」が見えない日もあります。

メンバーたちが踊っていたのは静岡県富士宮市の人穴という地名の草原です。

・サヨナラの意味のロケ地詳細
名称:富士マリーナ(ななみん島)
住所:山梨県南都留郡富士河口湖町勝山3828-1
画像、富士河口湖 総合観光情報サイト:http://www.fujisan.ne.jp/search/info.php?ca_id=2&if_id=568

CD発売後の売り上げなど

・9日発売の「さよならの意味」は集計期間が7~13日のオリコン週間ランキングで1位、売上枚数は82万8000枚で自己最多だった

・シングル1位は2012年5月発売の「おいでシャンプー」から15作連続。女性グループの連続記録としては、AKB48、SKE48に次いで歴代3位。

・発売初日9日の出荷枚数は101.3万枚となり初めて100万枚を突破

・AKB48以外のアーティストのシングルがミリオン認定(12月)されるのは、秋川雅史の「千の風になって」(06年5月発売、07年8月ミリオン認定)以来、9年4カ月ぶり。

概要

発売日:2016年11月9日
作詞:秋元康
作曲:杉山勝彦(乃木坂46「君の名は希望」、AKB48「夢の河」、SKE48「前のめり」など)
プロデュース:秋元康
B面:孤独な青空
Type-A:あの教室
Type-B:ブランコ
Type-C:2度目のキスから
Type-D:君に贈る花がない
通常盤:ないものねだり






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「乃木坂46「サヨナラの意味」MV(PV)〜解説と考察まとめ〜」への15件のフィードバック

  1. 曲が始まるあたりのなあちゃんとななみんの握り手のシーンですが、ななみんは不快に思ったから立ち去ったのではなく、「人」であるなあちゃんがまだ気持ちの準備ができてない、または「棘人」である自分のことを怖がってると思って、今は無理に繋ぐべきじゃないと思ったから、というのはいかがでしょうか

    返信
    • 握手『させられる』こと恐る恐る受け入れた西野さん。
      『させられること』を拒否した橋本さん。

      最後、儀式を『やらされる』ことを受け入れた橋本さん。
      儀式を『やらされる』ことを拒否した西野さん。

      取組姿勢は逆になり、
      1人でその場を離れた前半と、2人でその場を離れた後半。

      全体が綺麗な対比であるとともに、
      最後の襖シーンで、
      選択、意思、寂しさ、納得、笑顔
      と橋本さんを綺麗に見送りました。

      金銭理由での、活動動機も、はっきりを事実を公表。
      写真集での露出など、アイドルとしての商品の切り売り化に物申す態度も、橋本さん、齋藤飛鳥さんは、お持ちだと聞きます。
      拒絶、離別もメッセージだったのかも。

      西野さんが相方として選ばれた『意味』を読み解けると、もっと彼女らの気持ちに入り込めるのかも。

      素敵な曲

      返信
  2. はじめに聞いた時にはよく分かりませんでしたが、解釈して行くうちに
    あぁ、、
    タドルなんだなぁ、、、
    はじめなんだなぁ、、、
    と気づかされました

    返信
  3. サヨナラの意味 、最高。
    ななみんハッピーバースデー。
    ありがとう。
    そして、お疲れ様でした。

    返信
  4. 自分もサヨナラの意味のMVの意味や構成の解釈を楽しんでいます。

    サヨナラの対象は他でもなく、今作で
    引退、最初で最後のセンターななみん

    棘は隔離されたグループの象徴、それを
    絶ちきり一般の世界に羽ばたくななみん。
    ただし、絶ちきるでなく翔んでいくと
    いうメッセージを切る儀式でなく、紙飛行機になぞらえて飛ばした。

    グループは残った我々が守ります。
    たとえこれから、さらに幾つかの
    サヨナラがあろうとも。

    という決意表明を西野をはじめ
    メンバーがななみんに、ありがとう
    サヨナラの気持ちを込めて伝えた
    と思ってます。

    返信
  5. 分かりやすいあらすじ、ありがとうございます。
    何点か書かせていただきます。

    「儀式を執り行う人物」は素直に橋本さんの「父親」でよいのでは?
    「奈々未と西野さん」のように橋本さんを名前で呼び捨てにしていますし、
    また、学校帰り(?)の飛鳥さんが普通に現れるところからして
    あの場所は飛鳥さんと姉の橋本さん、およびその父親の家と考えられます。

    「帝都ユキ」の古い切符は、その父親が、かつて帝都に憧れたか、
    実際に夢を抱いて帝都に行ったことがあることを示していると思います。
    でも、夢は破れた。「人」から裏切られた。
    そのために、今では、「棘人はこの村で『人』の白眼視に耐えながら生きるしかない」と
    嶋田さんは諦めてしまっているのではないでしょうか。

    だから嶋田さんは娘の奈々未が、西野さんからもらった「人」の本を読んでいるのを
    思わず取り上げ、「和解の儀式」の衣装を押し付けるわけです。

    橋本さんは、「帝都ユキ」の切符を見て父親の気持ちを知っているから、
    自分も父親と同様の「人」との共存や違う世界への憧れを持ちつつ、
    その気持ちを捨てて(泣きながら電車を見つめるシーン)、
    屈辱の儀式である棘刀式の本番に臨みました。

    単に固陋で無理解な父親と自由を求める娘との対立ではなく、
    お互いへの愛情があるからこその、がんじがらめの葛藤。

    棘刀式で西野さんが飛ばした紙飛行機は自由の象徴でしょう。
    それが、いったんは諦めた橋本さんの気持ちを解き放った。

    MVの最初のシーンでは、橋本さんが紙飛行機を折っていました。
    そしてラストシーンでは、外の世界へ去った橋本さんを
    紙飛行機が暗示しています。

    最初に橋本さんが差し出した手を握れなかった西野さんが、
    棘刀式では、棘を生やしたままの橋本さんの手を取って自由へと誘った。
    そして、最後の一瞬のカットでは、2人が対等に手を握り合っている。
    これらの「手」も、橋本さんと西野さんの思いの象徴でしょうね。

    ちなみにもう1つ。
    飛鳥さんは、棘人であることを隠して
    「人」の学校に通っていたのではないでしょうか。
    それは、「人」との共存への夢を捨てきれない父親が
    新しい世代にかけた思いの表れでもあった。

    ところが、堀さんと喧嘩したときに怒りの感情から手に棘が出て
    西野さんを傷つけてしまい、棘人であることが露見してしまいます。
    西野さんが2人の仲介に入るとき笑顔を浮かべていることからも、
    飛鳥さんのことを棘人と思っていなかったと推測できます。

    そして、儀式当日に堀さんと飛鳥さんがほほえみ合うことで、
    ここでも棘人と「人」の対立の解消が表現されているように思います。

    まだ分からない点も多いのですが、こんなふうに考えています。
    長くなってすみません。

    返信
  6. はじめまして。
    気になる内容だったのでコメントさせていただきます。

    堀、星野、北野が人間側だというご意見がありますが、自分の考えは違います。
    それは、飛鳥と同じ制服を着ているからです。
    桜井の「あの人たち誰?」というセリフで表現されているように、
    棘人と普通の人間の生活空間は違うという設定です。
    少なくとも、桜井のセリフからは、同じ村に住んでいるのに、
    ほぼ同年代の白石と松村たちを初めて見るぐらいに、
    接点のない生活をしていることがわかります。

    それがどれぐらいのレベルで隔てられているのか、
    はっきりとは描かれていませんが、
    張り紙と、橋本が飛び出してきたのを西野が目撃したことを考えれば、
    ベルリンの壁のような物理的なものではなく、
    住む地域が限定されているという設定なのだと思います。

    これらから推測すると、棘人と普通の人間は別々の学校に通っていると考えるのが自然です。
    つまり、棘人である飛鳥と同じ制服を着ている3人は棘人ということになります。

    ただ、堀、星野、北野は「第三の立場」という可能性も残っているのかな?
    とも思っています。
    それは、「この村の人間ではない」という可能性です。

    例えば、村の外から見ると、
    「棘人と暮らす村」そのものが異質で、それだけで常識ハズレ。
    だから、そこで毎年行われる珍しい儀式を取材に来た3人の学生(放送部)。
    という可能性もあるのかな・・・と思います。

    その場合、飛鳥は村の外の学校に通っていることになってしまいますが、
    種族の長の娘である飛鳥だけが、特別に村の外の学校に通っているという、
    設定も無くはないのかな・・・と。
    そして、もしも、橋本も学生時代は外の学校に通っていて、
    その時に触れた「外の世界」、その代表である「帝都」に憧れている。
    と考えれば、橋本が帝都の切符を持っていた理由につながるのかな?
    とも、思っています。

    (ちなみに、今回の話題には関係ありませんが、
    個人的には、この切符が「片道切符」だということも
    大きな意味があると思っています。)

    そして、ここまで書いておいてなんですが、
    堀、星野、北野がどっちの種族なのか、正直、わかりません(笑)
    というか、このMVを見ただけではわからないと思います。
    MVの関係者、もしくはメンバーに聞くしかないでしょうね。

    あと、生駒、中元、新内は棘人だと思います。
    理由は2つ。
    一つ目は、2:54あたりの、練習風景で生駒と新内がステージの向こう側、
    つまり嶋田さんの近くから見ているからです。
    手すりに被って頭だけしか見えませんが、たぶん中元もいます。
    二つ目は、このカットの3人の衣装が、桜井が「あの人たち誰?」と言ったシーンの
    白石と松村たちが着ている服と同じ系統だからです。
    嶋田さんが羽織っているのも同じような生地なので、
    たぶん、棘人の普段着はこの色という設定なんだと思います。
    ちなみに、本番当日も、この3人は同じような麻っぽい服を着ています。

    以上です。

    突然の長文乱文失礼しました。

    返信
    • コメントありがとうございます。
      MVの撮影の都合、編集(当初は意図していたシーンがなくなった)などで難しくなっていそうですね。
      さしあたり現状のままにしておきますが、変更するかもしれません。

      返信
  7. 堀、星野、北野は人側のはずです。
    堀は飛鳥と争いになり怪我をしてしまいましたし、堀がまわしたカメラに西野は一瞬笑顔になりましたし、
    堀の取り巻きとして星野と北野がいて、この3人と飛鳥は距離が離れていました。

    返信
  8. コメント失礼します。
    あらすじにて、
     「橋本奈々未の落し物を拾ったことをきっかけに好きな本を交換しあう」
    と書かれていますが、西野七瀬が棘人の棘で怪我をしたのを心配して、絆創膏を投げたんだと思います。
    それをきっかけに西野が橋本に話しかけたのではないでしょうか?

    返信

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