記事公開日:2016年9月18日
最終更新日:2016年9月18日
画像:NHK
社会「豊洲新市場の盛り土問題」あらすじ・経緯まとめ〜情報や金の流れに疑惑も盛り土は問題なし?〜
築地市場の移転先となる豊洲新市場の土壌汚染対策が話題です。
2016年7月31日の選挙で東京都知事になった小池百合子知事の手腕に注目が集まっています。
まず、「豊洲新市場の盛り土問題」のあらすじを一言でまとめます。
「情報や金の流れに疑惑も盛り土は問題なし?」
当初の計画では豊洲市場の地下には土壌の汚染対策として敷地全体に盛り土をすると説明していました。
しかし、実際には主要な建物の地下部分で盛り土は行われず、空洞があったようです。
この空洞は何の意味があるのか、「盛り土問題」の論点は何なのか。
では、世の中のあらゆる物語、事象のあらすじを解説する「あらすじ大全」が「豊洲新市場の盛り土問題」のあらすじ(経緯)をご紹介します。
「豊洲新市場の盛り土問題」あらすじ・経緯まとめ
築地の老朽化で市場を豊洲に移転
東京都は築地市場の取り扱い数量の拡大や施設の老朽化のため、2014年を目処に江東区豊洲へ市場の移転を検討した。
2004年7月に「豊洲新市場基本計画」を策定。
移転先は元東京ガスの施設でる有害物が地中にあった。
2012年度より豊洲新市場土壌汚染対策工事を行っている。
土壌汚染対策は地下に土を埋め込む「盛り土」を計画した
東京都は土壌汚染の対策として豊洲新市場の敷地全体に土を敷き詰める「盛り土」を行っていると説明してきた。
しかし、実際には主要な建物の地下は空洞になる設計変更が行われていた。
小池知事は土壌汚染対策には「土壌汚染対策はすでに858億円ものお金を投じている」と述べた。
当時、土壌汚染で対策の工事方法を検討した産業技術大学院大学の川田誠一学長は「仮に変更することがあったとしても議論する必要があるが、議論や都からの説明もなかった」と話す。
(NHK「盛り土にうそ 再び揺れる豊洲新市場」)
情報伝達やお金の流れには疑念
東京都の担当部署は「土壌対策の専門家会議」の提言をスルー。
そのあとの「技術会議」が提言した盛り土をしないで地下に空洞を作る案を担当部署が独断で採用した。
担当部署は当時の都知事などに豊洲新市場の盛り土をしない設計変更を報告していなかった。
800億円超の予算の工事に関して担当部署が独断で設計を決めたのは情報伝達やお金の流れで疑念が残る。
土壌汚染対策として地下に空洞を作るのは当然の声
トップに情報が伝わっていないのは問題だが、土壌汚染対策として地下に空洞を作るのは当然との声がある。
一般に、大きな建物の地下には「地下ピット」と呼ばれるコンクリートで囲まれた「空洞」がある。
地下にある排水管などを検査するために必要な部分だ。
豊洲では土壌汚染が問題になり嵩上げ工事を始めていたので、盛り土は高潮対策だとすれば問題ないのじゃないかとの指摘がある。
「豊洲新市場の盛り土問題」の主要キャスト
・小池百合子知事
2016年7月31日の選挙で第20代の東京都知事に選ばれる。
都民ファーストを主張し、市場の築地から豊洲への移転延期を発表する。
・石原慎太郎
第14〜17代の東京都知事。
在任期間は1999年4月23日〜2012年10月31日で豊洲の土壌汚染対策を検討している時点でのトップ。
「豊洲新市場の盛り土問題」のうんちくポイント
・築地市場は2016年11月2日に閉場、豊洲市場が11月7日に開場する予定だった
・小池知事が8月31日に記者会見で築地市場の豊洲への移転延期を発表した。地下水の調査が終わっていないため。
・市場が移転した後の築地では2020年の東京オリンピックで環状2号線が整備される予定
・盛り土の読み方は「もりど」「もりつち」のどちらでも良い
「豊洲新市場の盛り土問題」のあらすじやキャスト、うんちくまとめ
以上、世の中のあらすじ・歴史・変遷をまとめる「あらすじ大全」による「豊洲新市場の盛り土問題」のあらすじや経緯、うんちく情報まとめでした。