2016年「ドイツ銀行不安」あらすじ・経緯まとめ〜報道で和解金と株価が乱高下〜


記事公開日:2016年10月1日
最終更新日:2016年12月23日
画像:ドイツ銀行ホームページ

2016年「ドイツ銀行不安」あらすじ・経緯まとめ

2016年の株式市場ではドイツ銀行が話題になっています。

2008年のリーマン・ショックで問題になった住宅ローン担保証券(MBS)について、米司法省からの和解金の報道が錯綜しています。

まず、「2016年ドイツ銀行不安」のあらすじを一言でまとめます。

「報道で和解金と株価が乱高下」

ドイツ銀行に米司法省が和解金を要求していることは以前から知られていました。

すでに、世界的な銀行は同様の訴訟について和解金の支払いに合意しています。

ドイツ銀行発の世界的な金融不安はどんな流れで起きているのでしょうか。

世の中のあらゆる物語、事象のあらすじを解説する「あらすじ大全」が2016年のドイツ銀行問題のあらすじや経緯、歴史をご紹介します。

2016年「ドイツ銀行不安」のあらすじ・経緯や歴史

2005〜2015年の流れ

・2005〜2007年
ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレー、JPモルガンやバンク・オブ・アメリカ、ドイツ銀行などが米国で住宅ローン担保証券(MBS)を販売する。

・2008年9月
リーマン・ブラザーズが破綻してリーマンショックが起きる。

・2008年9月以降
米司法省がリーマンショックの原因として金融機関が住宅ローン担保証券(MBS)について投資家の誤解を招く説明による不正な販売、取引があったとして大手銀行に民事訴訟を起こす。

・2013年11月
米モルガン・チェースはMBSの不適切な販売に関し、米司法省など関係当局や投資家に130億ドル(約1.6兆円)の和解金を支払うことで合意。

・2014年7月
米シティグループはMBSなどの不適切な販売について米司法省と複数の州政府当局に70億ドル(約8300億円)の和解金を支払うことで合意。

・2015年2月
米モルガン・スタンレーは、MBSの不適切な方法で販売について、米司法省に26億ドル(約3100億円)の和解金を支払うことで合意。

・2015年7月1日
ドイツ銀行は顧客との訴訟合戦や脱税疑惑、不正取引など問題が相次いだために経営陣を刷新。

UBSで最高財務責任者などを務めたジョン・クライアンがドイツ銀行の最高経営責任者(CEO)に就任。

・2015年10月29日
ドイツ銀行は今後2年間で3万5000人を削減する計画を発表



2016年以降の流れ

・1月以降
欧州連合(EU)でベイルイン条項が発行。
経営が悪化した金融機関は政府の公的資金の注入ではなく、銀行の債権者の損失負担を先行させる。

・1月28日
ドイツ銀行は2015年12月期の決算は最終損益が68億ユーロ(約8700億円)の赤字だと発表した。
大幅な赤字には米司法省への和解金の引当金が積まれているとの指摘も。

・4月
米ゴールドマン・サックス・グループが連邦および州当局と和解し50億ドル(約5400億円)の支払いに合意。

・6月30日
国際通貨基金(IMF)は金融システムで最大に潜在的なリスクを持つのはドイツ銀行と指摘

・9月15日
ウォール・ストリート・ジャーナルが米司法省がドイツ銀行に対して140億ドル(約1兆4300億円)の和解金を支払うよう要求したと報じた。
ドイツ銀行は報道に対して米司法省との交渉中であると認めた。

・9月24日
ドイツのフォークス誌が「メルケル首相はドイツ銀行を支援するつもりがない」との記事を掲載

・9月29日
ブルームバーグがドイツ銀行とデリバティブ取引を決済する複数のファンドが一部の資金を引き上げたと報じる。
ウォール・ストリート・ジャーナルがヘッジファンドがドイツ銀行から一部の資産を引き上げたと報じる。

・9月30日
AFP通信が米司法省がドイツ銀行に対して要求する和解金を最大140億ドルから54億ドルに大幅削減して合意に近づいていると報じる。

・10月27日
ドイツ銀行が2016年7〜9月期の決算を発表、最終損益は2億7800万ユーロ(約320億円)の黒字だった。
訴訟関連の費用が減り、前年同期の60億2400万ユーロの赤字から黒字に回復した。
米司法省と住宅ローン担保証券(MBS)の不正販売問題での和解金には「鋭意努力している」と説明した。

7~9月期に5億100万ユーロの費用を計上して引当金は59億ユーロ(前年同期は12億900万ユーロ)となった。
和解の金額が確定するまでは、ドイツ銀行の先行きは見通せない状態が続いている。

12月22日
米司法省との間で罰金など72億ドル(約8500億円)の支払いで大筋の和解に合意したと発表した。
72億ドルのうち31億ドルが当局への民事の制裁金の支払い、41億ドルが住宅の保有者やローン債務者など被害者向け。
ドイツ銀行は和解金に関連して2016年10~12月期に11億7000万ドル(約1400億円)の費用を計上する。
和解金の一部は2015年12月期の引当金に含まれていたとみられる。



「ドイツ銀行問題」の主要キャスト

・ドイツ銀行
ドイツ国内最大の銀行。
ニューヨーク証券取引所、フランクフルト証券取引所に上場している。
1870年の設立当初の目的はドイツ企業の後押しで、リーマン・ショック前は欧州最強の銀行と言われていた

・米司法省
アメリカ合衆国司法省で略称はDOJ。
アメリカ合衆国の連邦政府行政府の司法関係の事務機関。
市民に公正で公平な権利を保障する。

・ジョン・クライアン
1960年12月16日生まれでケンブリッジ大学卒。
2008〜2011年までUBSの最高財務責任者、2012〜2014年までシンガポールの投資会社テマセクの欧州プレジデントなどを務める。

「ドイツ銀行」のうんちくポイント

・「ドイチェ」銀行の方がドイツ語の表音として近いが日本では馴染みのある「ドイツ」銀行を正式名称にしている
・ドイツの中央銀行はドイツ連邦銀行で、ドイツ銀行ではない
・2016年にドイツ銀行株はユーロ発足以来の過去最安値を更新した
・同じくドイツの大手であるコメルツ銀行とドイツ銀行の合併の観測も広がっている

2016年ドイツ銀行ショックのあらすじやキャスト、うんちくまとめ

以上、世の中のあらすじ・歴史・変遷をまとめる「あらすじ大全」による2016年のドイツ銀行問題のあらすじや経緯、流れなど情報まとめでした。



コメントを残す

名前
メールアドレス
ウェブサイト

CAPTCHA


日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)